夜を風切る自転車に乗って
風を切る 自転車に乗って
夜の闇を遮るように
ヘッドフォンで耳をふさいで
ひとつ消える部屋 ひとつ灯る部屋
カーブで速度をゆるめる
片方だけアスファルトに張り付いた手袋
目の隅に見えるけれどすぐに視線を外す
いま余計なものに目をとられると事故を起こす
また前へ前へ ぐんぐん進む
ペダルを押し込む 押し込む
少しくたびれた人たちとすれ違う
手にされたビニール袋にいかばかりのモノが入っているか
よく熟れた果物のようにその手から垂れ下がっている
他人の一日の終わりの断片を横目に
押し込んで押し込んで押し込んで
進んで進んで進んで
一体どこまで行けるんだろうね
って思っていたらもうよく知った景色で
部屋の鍵を取り出す
真っ暗の部屋にただいまと言う
今度は自転車に乗って 風を切って
ペダルを押しこんで押しこんで 前へ前へ
もっともっと遠くへ行きたいね
夜の闇を遮るように
ヘッドフォンで耳をふさいで
ひとつ消える部屋 ひとつ灯る部屋
カーブで速度をゆるめる
片方だけアスファルトに張り付いた手袋
目の隅に見えるけれどすぐに視線を外す
いま余計なものに目をとられると事故を起こす
また前へ前へ ぐんぐん進む
ペダルを押し込む 押し込む
少しくたびれた人たちとすれ違う
手にされたビニール袋にいかばかりのモノが入っているか
よく熟れた果物のようにその手から垂れ下がっている
他人の一日の終わりの断片を横目に
押し込んで押し込んで押し込んで
進んで進んで進んで
一体どこまで行けるんだろうね
って思っていたらもうよく知った景色で
部屋の鍵を取り出す
真っ暗の部屋にただいまと言う
今度は自転車に乗って 風を切って
ペダルを押しこんで押しこんで 前へ前へ
もっともっと遠くへ行きたいね
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